高知県で昨今の流行りといえば「ジビエ」である。ジビエとはフランス等の西欧で、ウサギやハト等の狩猟した野生の獣肉を料理して食べる食文化のこと。それがなんで遠く離れた日本の田舎の山奥で流行るのかというと、実は農作物を荒らす害獣退治とその肉の有効利用としての一面がある。なので、こちらはウサギやハトとかではなくまんまイノシシや鹿。とどのつまり、鳥以外の畜産がそう盛んではない四国では、昔から山のタンパク源として普通に食べられてきたものばかりである。 野生の鹿の肉は牛や豚に比べて脂肪も少なく重厚さはない。それをどう料理するかが腕の見せ所であるが、この味噌漬けは保存と鹿肉の臭みを除く一石二鳥の調理法として全国に昔からあったものと思われる。なにせ保存がきくということは冷蔵庫のない時代においては、飲みたい時には、炙ってすぐアテにできるという面で重宝であったに違いない。
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「酒粕味噌漬けなので当然日本酒にあう」
酒粕味噌漬けなので当然日本酒にあう
「見た目は何の肉かわからないが、食べてみると牛や豚とは明らかに違う淡白な食感である。」
見た目は何の肉かわからないが、食べてみると牛や豚とは明らかに違う淡白な食感である。
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